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使い勝手を考えた塗床工事
株式会社レジンテクニカは名古屋市を中心に塗床工事、段差解消工事、床面研削・研磨工事を行っています。
工場や倉庫、店舗、住宅など、建物の種類を問わず、その用途に応じて最適な塗料、工法をご提案いたします。
As flooring construction professionals, we meet our customers' expectations.
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お知らせ
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2026.02.24
塗床の仕上がりは下地で決まる? 下地研削...
工場や倉庫の床を塗り替えたいのに、前回の塗床がすぐに剥がれた経験はありませんか?見た目はきれいでも、フォークリフトの走行で早く傷んだり、厨房まわりだけ浮いてきたりすると、次の工事も同じ結果にならないか不安になりますよね。原因の一つになりやすいのが、塗る前の下地の状態です。下地研削工事は地味に見えますが、密着や耐久性に関わる大事な土台になります。この記事では、下地研削工事で何を整えるのか、どこを確認すれば失敗を減らせるのかを、現場目線で整理していきます。
■ 下地研削工事とは何か、塗床工事との関係
塗床工事は塗料の性能だけで決まるものではなく、塗る相手であるコンクリート下地の状態で結果が変わります。下地研削工事は、その土台を整えるための作業です。ここを押さえると、なぜ研削が必要なのかが判断しやすくなります。
- 下地研削工事の定義と目的
下地研削工事は、コンクリート床の表面を機械で削り、塗床に適した状態に整える工事です。目的は大きく三つあります。まず、不陸や段差をならして平滑性を確保すること。次に、脆くなった表層や汚れを除去して健全な層を出すこと。最後に、塗料が食いつくための適度な目粗しをつくることです。塗床は薄い膜で床を守るため、土台が弱いと上からどれだけ良い材料を塗っても長持ちしにくくなります。
- 塗床の密着と耐久性が下地で左右される理由
塗床の剥がれは、塗膜と下地の間の密着が不足したときに起きやすいです。例えば、表面にレイタンスという脆い層が残っていると、その層ごと剥がれます。油分が染み込んだ床では、塗料が弾かれたり、硬化後に浮きが出たりします。さらに不陸が大きいと、塗膜の厚みが場所によってばらつき、薄い部分から摩耗しやすくなります。下地研削は、こうした密着不良の原因を減らすための下準備です。
- 研削と研磨、斫りの違い
研削は、主にダイヤモンド工具で表面を削って平滑性と目粗しを整える作業です。研磨は、さらに細かい番手で磨き、光沢や滑らかさを出す方向の作業で、塗床の下地づくりでは目的が異なることがあります。斫りは、欠損部の撤去や厚い既存材の除去など、より荒く壊して取り除く作業です。現場では、既存塗床の厚みや劣化状況に応じて、研削と斫りを組み合わせることもあります。
■ 塗床の仕上がりを左右する下地の状態チェック
下地研削工事を適切に行うには、最初の状態把握が欠かせません。見た目だけで判断すると、油の染み込みや水分などの見えない要因を見落としやすいです。ここでは、現地で確認したい代表的なポイントをまとめます。
- 不陸、段差、ひび割れ、欠損の見分け方
不陸は、床が波打っている状態で、水たまりができる、台車が揺れるなどの症状で気づくことがあります。段差は、打継ぎ部や補修跡に出やすく、フォークリフトの衝撃や荷崩れの原因にもなります。ひび割れは、髪の毛のように細いものから、動きが大きいものまで幅があります。欠損は、角が欠けている、穴が空いている状態で、放置すると欠けが広がりやすいです。これらは研削だけで解決できない場合があり、補修材での埋め戻しや段差補修と組み合わせて考えます。
- 油分や粉じんなど汚染の有無を確認するポイント
工場や厨房では、油や薬品、タイヤ痕が床に残りやすいです。油分は表面だけでなく、コンクリートに染み込んでいることがあります。表面を水で濡らしたときに弾く、乾いた後に黒ずみが戻るなどは、汚染のサインです。また、手で触ると白い粉が付く場合は発塵が進んでいる可能性があります。塗床は清掃で何とかなると思われがちですが、汚染が深いと研削で健全層まで出す必要が出てきます。
- 含水率と結露リスクをどう考えるか
下地の水分は、塗床の膨れや剥がれにつながる要因です。雨水が入り込む環境や、床下から湿気が上がる環境では注意が必要です。さらに冷蔵庫前や洗浄工程の近くでは、温度差で結露が起きやすく、施工時に床が濡れていなくても塗膜の下で水分が問題になることがあります。現地では含水率の測定や、過去の使用状況の聞き取りが大切です。必要に応じて、防湿の考え方も含めて塗料と工法を選びます。
■ 下地研削工事が必要になる代表的なケース
どの現場でも研削が必須というわけではありませんが、症状が出ている床では下地から立て直すほうが結果的に安心につながります。ここでは、研削が必要になりやすい典型例を整理します。自社の床が当てはまるか、照らし合わせてみてください。
- 既存塗床の剥がれ、浮き、膨れが出ている
塗床が部分的に剥がれている場合、見えている範囲よりも周囲に浮きが広がっていることがあります。膨れがある床は、下地の水分や汚染、密着不足など複数要因が絡むこともあります。上から塗り重ねるだけでは、古い層ごと再び剥がれるリスクが残ります。既存材を適切に撤去し、健全な下地を出すために研削や斫りが必要になります。
- フォークリフト走行で摩耗やわだちがある
物流倉庫や工場では、走行ラインに沿って摩耗が進み、わだち状の凹みができることがあります。ここに新しい塗床を施工すると、凹み部分に材料がたまり厚みが不均一になりやすいです。結果として乾燥や硬化のムラ、仕上がりの段差につながります。研削で不陸を整えたうえで、必要なら樹脂モルタルなどで調整し、均一な厚みで仕上げることが大切です。
- 厨房や食品工場で油や洗浄水が染み込んでいる
厨房床は油、洗浄水、熱水が繰り返し作用し、表面が劣化しやすい環境です。油が染みた下地に塗ると密着が不安定になり、洗浄時の水分が塗膜の下に回り込むと膨れの原因になります。研削で汚染層を落とし、脱脂と乾燥を丁寧に行うことが再発防止につながります。衛生面の観点でも、下地の弱い部分を残さない考え方が重要です。
- 段差解消や勾配調整を同時に行いたい
出入口の段差、配管まわりのつまずき、排水に向かう勾配不足など、床の形状を直したい場面では研削が有効です。削って下げるのか、埋めて上げるのかで工法が変わります。段差解消は安全面だけでなく、台車の走行性や製品の荷扱いにも影響します。研削と補修を組み合わせ、現場の動線に合う床形状をつくることがポイントです。
■ 下地研削工事の主な工法と機材の選び方
下地研削工事は、ただ削れば良いわけではなく、目的に合う工法と機材を選ぶことが品質に直結します。床の硬さ、既存材の種類、求める仕上げによって適した方法が変わります。ここでは代表的な工法と、選び方の考え方を紹介します。
- ダイヤモンド研削で表面を整える考え方
ダイヤモンド研削は、回転する工具でコンクリート表面を削り、平滑性を出しながら目粗しも調整できる方法です。不陸調整や既存塗膜の薄い撤去にも向いています。工具の種類や番手で削れ方が変わるため、削りすぎて骨材が出すぎる、逆にレイタンスが残るといったことが起きないよう調整が必要です。塗床の種類によって適切な表面の粗さが異なるので、仕上げに合わせた研削が大切です。
- ショットブラストで目粗しする場面
ショットブラストは、小さな金属粒を床に当てて表面を粗くし、同時に脆い層を除去する工法です。広い面積を均一に目粗ししたいときに向く一方、段差の調整や深い不陸の是正は得意ではありません。塗床の密着を重視して、目粗しをしっかり入れたい現場で選ばれます。周囲への粉じん対策や、端部の処理をどうするかも含めて検討します。
- 集じん機の重要性と粉じん対策
研削やブラストでは粉じんが発生するため、集じん機とセットで考えることが欠かせません。粉じんが残ると、塗床の密着不良につながるだけでなく、稼働中の工場では製品や機械への影響も心配になります。集じん能力が不足すると、視界が悪くなり作業品質も落ちやすいです。施工範囲の区画、養生、清掃の手順まで含めて、粉じんを管理する考え方が品質と安全の両方に効いてきます。
■ 下地研削工事の品質を決める重要ポイント
同じ研削工事でも、仕上がりの差が出るのは細部の詰め方にあります。塗床は完成後に下地が見えないため、施工前の段取りでほぼ決まると言っても言い過ぎではありません。ここでは、品質を左右しやすいポイントを具体的に押さえます。
- 目粗しの適正と塗料ごとの相性
目粗しは粗ければ良いというものではなく、塗料の種類と厚みに合うことが大切です。薄塗りの仕上げで粗すぎると、ピンホールや肌の荒れにつながりやすいです。逆に、目が細かすぎると食いつきが弱くなり、剥がれの原因になります。エポキシやウレタン、速硬化系など、材料により推奨される下地状態が変わるため、研削の仕上げを塗床計画とセットで決めます。
- 平滑性と不陸調整の基準をどう決めるか
どこまで平らにするかは、用途で変わります。例えば、通路は台車の走行性が重要ですし、製造エリアでは機械の据付や清掃性が関わります。一方で、必要以上に削ると工期や費用が増え、下地を痛めることもあります。水たまりをなくしたい、段差を減らしたい、勾配を付けたいなど、目的を先に整理すると基準が決めやすいです。現地でレベルや直定規を使い、どの程度の不陸があるかを確認して判断します。
- クラック補修、欠損補修との段取り
ひび割れや欠損は、研削だけでは埋まりません。先に研削で弱い層を落としてから補修するのか、補修後に全体を研削してなじませるのかで手順が変わります。動きのあるひび割れは、単純に埋めるだけだと再発することもあるため、原因の見立ても必要です。欠損部は角が立ったままだと塗膜が薄くなりやすいので、面取りを含めて補修形状を整えることがポイントです。
- 清掃と脱脂が仕上がりに直結する理由
研削後の床には細かな粉が残りやすく、これが密着不良の原因になります。掃除機がけだけでなく、拭き取りやエアブローなど、現場条件に合う清掃が必要です。厨房や整備工場のように油が関わる現場では、脱脂の手順が特に重要になります。塗る直前の床がどういう状態かで結果が変わるため、最後の清掃を手抜きしないことが、長持ちする塗床につながります。
■ 工場や倉庫で失敗しやすい注意点と対策
工場や倉庫は稼働を止めにくく、工程や動線の制約が多い分、下地研削工事でもつまずきやすい点があります。施工品質だけでなく、現場運用への影響も含めて考えると、トラブルを減らしやすくなります。ここでは、よくある注意点を先回りして整理します。
- 稼働しながらの施工で起きやすい養生の抜け
稼働中の施工では、人や台車の通行、搬入出があるため、養生の隙間から粉じんが回り込むことがあります。特にシャッター付近や通路の分岐は、気流で粉が流れやすいです。対策としては、施工区画を明確にし、出入口の動線を事前に決めておくことが大切です。養生材の固定が甘いと途中でめくれるので、貼り方や見回りも含めて管理します。
- 臭い、騒音、粉じんへの配慮ポイント
研削時は騒音が出やすく、周囲の作業に影響することがあります。粉じんは集じんで抑えられますが、集じん機の扱い方やフィルター管理で差が出ます。塗床材によっては臭いが出る場合もあるため、換気や施工時間帯の調整が必要です。現場の担当者としては、どの工程で何が発生するかが分かると社内調整がしやすくなります。事前説明の丁寧さも、結果的に工事を進めやすくします。
- 短工期を優先しすぎた場合のリスク
止められる時間が限られる現場では短工期が重要ですが、急ぎすぎると乾燥不足や清掃不足が起きやすいです。例えば、下地が湿ったまま塗ると膨れの原因になりますし、油の除去が不十分だと部分的な剥がれが出ることがあります。短時間で終えるためには、工法や材料の選定、施工範囲の分割、夜間工事の検討など、無理のない組み立てが必要です。結果的にやり直しが出ると、稼働への影響が大きくなるため、優先順位を整理して決めるのが安心です。
■ 下地研削工事の流れと、工期や費用に影響する要素
下地 研削工事は現場ごとに条件が違うため、工期や費用も一律ではありません。見積りの段階で何を見ているのかが分かると、社内説明や比較検討もしやすくなります。ここでは一般的な流れと、変動しやすい要素をまとめます。
- 現地調査で確認する項目と見積りの考え方
現地調査では、面積だけでなく下地の傷み具合、既存塗床の有無と厚み、油汚れの程度、ひび割れや欠損の量、段差の位置などを確認します。稼働状況や施工可能時間、搬入経路、電源の取り方も重要です。見積りは、研削の深さや回数、撤去の必要性、補修範囲、集じんや養生の手間で変わります。金額だけでなく、どこまで下地処理を含むのかを項目で確認すると、後からの追加を減らしやすいです。
- 施工当日の一般的な手順
一般的には、養生と区画分けから始まり、既存材の撤去や粗研削を行います。その後、必要に応じて不陸調整やクラック補修、欠損補修を挟み、仕上げ研削で表面状態を整えます。最後に清掃と脱脂を行い、塗床工程へ引き渡します。塗床まで同日に進める場合は、下地の乾燥状態や清掃の完了が特に重要です。現場では、途中の確認タイミングを設けると安心です。
- 面積、下地の傷み、既存材の有無で変わるポイント
面積が広いほど機械施工の効率は上がりやすい一方、養生や移動、清掃の手間も増えます。下地の傷みが強いと、研削回数が増えたり、補修材の量が増えたりします。既存塗床が厚い場合は撤去に時間がかかり、斫りや強めの研削が必要になることもあります。逆に、健全な下地で軽い目粗しだけなら短期間で終えられる場合があります。現場条件を正確に把握することが、工期と費用の納得感につながります。
■ 株式会社レジンテクニカが大切にしている下地処理と施工体制
塗床の性能を引き出すには、材料選びだけでなく下地処理の品質をそろえることが欠かせません。株式会社レジンテクニカでは、床の用途や現場制約に合わせて、下地から仕上げまで一貫して考えることを大切にしています。ここでは、その考え方を具体的にお伝えします。
- 下地処理から自社施工で品質をそろえる考え方
下地研削は、塗床の密着と耐久性を支える基礎工事です。ここを外部任せにすると、目粗しの程度や清掃の基準が現場ごとにぶれやすく、塗床の結果にも影響します。株式会社レジンテクニカでは、床面研削や撤去を含む下地処理から自社で施工し、塗床の仕様に合わせた下地づくりを行います。下地処理の段階で気づいた不具合を、その場で補修計画に反映できるのも強みです。
- 代表が打ち合わせや現場確認に関わる理由
床工事は、稼働状況、動線、洗浄方法、荷重条件など、図面だけでは見えない情報が多いです。株式会社レジンテクニカでは代表が打ち合わせや現場確認に関わり、使い方に合った下地処理と塗床計画をすり合わせます。現場の悩みは小さな違和感として表れることが多いので、早い段階で共有できると、施工範囲や工期の組み立てが現実的になります。
- 用途に合わせて塗料と工法を選び、下地と組み合わせて提案する
工場床、厨房床、倉庫、店舗、駐車場では、求められる性能が異なります。耐摩耗性を重視するのか、耐熱水性や防滑性を重視するのかで、塗料の選び方が変わります。同時に、下地の状態に応じて研削の仕上げや補修方法も変える必要があります。株式会社レジンテクニカは塗床工事と床面研削工事の両方を扱っているため、下地と仕上げをセットで考え、現場に合う組み合わせをご提案できます。
■ まとめ
下地研削工事は、塗床の密着と耐久性を支える土台です。剥がれや膨れ、不陸、油汚れ、含水などの要因が残ったままだと、塗料の性能を活かしにくくなります。まずは床の状態をチェックし、研削、ブラスト、撤去、補修、清掃脱脂を現場に合わせて組み立てることが大切です。工場や倉庫では稼働条件も絡むため、短工期だけに寄せず、粉じん対策や養生、乾燥確認まで含めて計画すると安心につながります。株式会社レジンテクニカでは、下地処理から自社施工で品質をそろえ、用途に合う塗床と下地づくりを丁寧にご提案しています。床の症状が気になる段階でも構いませんので、お気軽にご相談ください。お問い合わせはこちら -
2026.02.17
床塗装の耐荷重はどこで決まる? 下地処理...
床塗装を検討するとき、フォークリフトが走るから耐荷重が心配、機械を置く予定だけど床は持つのか不安、こんな悩みが出やすいです。カタログに強いと書いてあっても、自分の現場で同じように持つのかは別の話です。しかも工期や予算の都合で下地処理を省けないかと考えた瞬間に、後から剥がれや割れが起きないかも気になってきます。耐荷重は塗料の種類だけで決まるわけではなく、床の状態や荷重のかかり方で結果が変わります。この記事では、耐荷重がどこで決まるのか、下地処理を省くと何が起きやすいのかを、現場で判断しやすい形に整理します。
■ 耐荷重と床塗装の関係を最初に整理します
床塗装の耐荷重と聞くと、塗膜が何トンまで耐えられるかを想像しがちです。ただ実際は、床全体の構造や使い方とセットで考える必要があります。最初にここを整理しておくと、材料選びや見積もりの見方がぐっと分かりやすくなります。
- 耐荷重は塗膜だけで決まらず床全体の性能として考えます
塗床はコンクリートの上に樹脂の層をつくり、摩耗や汚れ、薬品などから床を守る役割があります。ただ荷重を最終的に受け止めるのは下地のコンクリートです。塗膜が強くても、下地が弱っていたり、表面の脆い層が残っていたりすると、荷重で浮きや剥がれが起きやすくなります。耐荷重は塗膜単体の強さというより、下地と塗膜が一体で働けるかどうかで決まります。
- 人や台車とフォークリフトでは負荷のかかり方が変わります
同じ重さでも、どんな物がどう動くかで床への負担は変わります。人の歩行は荷重が小さく、接地面も比較的広いです。台車は車輪が小さくなるほど点に近い力がかかり、床に食い込みやすくなります。フォークリフトは車輪荷重に加えて旋回や急停止があり、横方向の力も加わります。耐荷重を考えるときは、重量だけでなく動き方まで含めて見ていくのが大切です。
- 耐荷重と耐摩耗性や耐衝撃性は別物として押さえます
耐荷重が足りていても、摩耗に弱ければタイヤ痕や削れが早く進むことがあります。逆に摩耗に強くても、衝撃に弱いと落下物で欠けや割れが起きる場合があります。現場では耐荷重という言葉がまとめて使われがちですが、本来は耐摩耗性、耐衝撃性、耐薬品性などを分けて考えると失敗が減ります。必要な性能を整理してから材料や工法を選ぶのが近道です。
■ 床塗装の耐荷重はどこで決まるのか
耐荷重の答えを一つに決めるのは難しいです。理由は、床の強さが下地の状態、材料、厚み、荷重のかかり方、弱点の有無など複数の要素で決まるからです。ここでは判断の軸になるポイントを順番に見ていきます。
- 下地のコンクリート強度と劣化状況が土台になります
床の土台はコンクリートです。表面が白く粉をふく発塵、過去の塗膜が浮いている、油が染みている、ひび割れが多いなどがあると、塗膜を支える力が落ちます。見た目がきれいでも、表面だけ脆くなっていることもあります。耐荷重を確保するには、まず下地が健全かどうかを確認する必要があります。ここを飛ばすと、上にどれだけ良い材料を載せても長持ちしにくくなります。
- 塗床材の種類と塗膜厚が支えられる力に影響します
塗床材にはエポキシやウレタン、樹脂モルタルなどがあり、硬さや粘り、厚みの取り方が変わります。一般的に、薄い塗膜は美観や防塵には向きますが、強い荷重や衝撃が続く場所では厚みが足りないことがあります。反対に厚膜は強度を出しやすい一方で、下地の状態が悪いと厚い分だけ剥がれたときの影響も大きくなります。材料と厚みは、荷重条件と下地条件に合わせて決めるのが基本です。
- 荷重のかかり方が点か面かで必要性能が変わります
同じ重量でも、接地面積が小さいほど床への圧力は大きくなります。ラック脚やジャッキベースのように点で支える場合は、局所的に強い力がかかります。フォークリフトも車輪で点に近い荷重が繰り返し入ります。逆にパレットが面で置かれる場合は力が分散します。耐荷重を検討するときは、何トンかだけでなく、どこにどれだけ集中するかを見ておくと判断がぶれません。
- 目地やひび割れや段差の有無が弱点になりやすいです
コンクリートには伸縮目地があり、ひび割れや段差がある現場も少なくありません。こうした不連続な部分は荷重がかかったときに応力が集中しやすく、塗膜の割れや欠けの起点になりやすいです。段差があると車輪の衝撃も増えます。耐荷重を確保したいなら、弱点になりやすい場所を先に補修し、塗床が無理なく追従できる状態に整えることが重要です。
■ 下地処理が耐荷重に効く理由
耐荷重の話になると材料の強さに目が向きますが、実際のトラブル原因として多いのは密着の問題です。塗膜が下地と一体になってはじめて、荷重を分散して受け止められます。その一体化を支えるのが下地処理です。
- 密着不良が起きると塗膜が荷重を受け止めきれません
塗膜がコンクリートにしっかり付いていないと、荷重がかかった瞬間に塗膜がたわみ、端部から浮きや剥がれが広がります。フォークリフトの旋回やブレーキは横方向の力も加わるため、密着が弱いと特に影響が出やすいです。耐荷重を上げたいなら、まず密着を安定させることが近道です。塗膜の強度を上げる前に、土台との結びつきを作るイメージが大切です。
- 研削や研磨で脆弱層を落とし健全な面を出します
コンクリート表面には、施工時にできたレイタンスと呼ばれる脆い層が残っていることがあります。ここに塗っても、弱い層ごと剥がれる可能性があります。研削や研磨は、この脆弱層を削り落として健全な骨材面を出し、塗料が食い込める状態をつくります。見た目を整える作業というより、耐荷重の土台を作る作業です。下地処理の質が仕上がりの安定性を左右します。
- 含水や油分や粉じんの残りが不具合の引き金になります
含水が多い下地では、塗膜の膨れや剥がれが起きやすくなります。油分が染みている床は、見た目では分かりにくくても密着を邪魔します。研削後の粉じんが残っていても同様です。耐荷重を求める現場ほど、荷重が繰り返し入るので小さな密着不良が大きな剥がれにつながります。下地の乾き具合、油の有無、清掃の徹底は地味ですが効いてくるポイントです。
■ 下地処理を省くと起きやすい不具合
下地処理は手間も時間もかかるため、省きたくなる気持ちも分かります。ただ、床は一度不具合が出ると部分補修では追いつかず、結果的に稼働への影響が大きくなることがあります。起きやすい不具合を知っておくと判断しやすくなります。
- 塗膜の剥がれや浮きが発生しやすくなります
最も分かりやすいのが剥がれや浮きです。フォークリフトの走行ライン、出入口、旋回部など負荷が集中する場所から起きやすいです。下地処理が不足すると、塗膜の強度以前に接着面が弱くなり、端からめくれるように剥がれることがあります。剥がれた部分は段差になり、次の欠けや転倒リスクにもつながります。
- タイヤ痕や摩耗の進行が早くなることがあります
下地が平滑でないまま塗ると、塗膜厚が場所によってばらつきます。薄い部分は摩耗が早く進み、タイヤ痕が残りやすくなることがあります。また下地の脆弱層が残っていると、表面が粉をふき、それが研磨材のように働いて摩耗を進める場合もあります。耐荷重だけでなく、日々の見た目や清掃性にも影響が出やすいポイントです。
- ひび割れの追従不足で割れが表面化する場合があります
下地のひび割れを放置して塗ると、上の塗膜にも割れが出ることがあります。特に動きのあるひび割れや、段差を伴う割れは要注意です。材料によって追従性は異なりますが、前提としてひび割れ補修や目地処理が適切でないと、荷重がかかったときに割れが開閉して塗膜が切れやすくなります。割れは水や汚れの入り口にもなります。
- 補修のたびに稼働停止が増えやすい点も注意です
床の不具合は、補修中にそのエリアが使えなくなるのがつらいところです。小さな剥がれでも、フォークリフトの動線にかかれば安全上放置できません。結果として、部分補修を繰り返し、停止時間が積み重なることがあります。下地処理を省いて初期工事を短くしても、後から止める回数が増えると負担が大きくなります。稼働条件が厳しい現場ほど、最初の整え込みが効いてきます。
■ 耐荷重の考え方で押さえたい現場条件
耐荷重を満たすには、現場の使われ方を具体的にすることが欠かせません。車両の種類、置く物、温度や水の有無など、荷重以外の条件も床の寿命に影響します。ここでは担当者の方が整理しやすい観点をまとめます。
- フォークリフトは車輪荷重と旋回が床を傷めやすいです
フォークリフトは重量に加えて、車輪が小さく接地面が限られるため圧力が上がりやすいです。さらに旋回時には横方向の力が入り、塗膜をねじるように傷めます。発進停止が多い場所、荷物を持ち上げたまま切り返す場所は負担が大きくなります。走行ルートや旋回の癖まで見ておくと、必要な塗膜厚や補強の考え方が決めやすくなります。
- ラック脚や機械の据え付けは局所的な荷重に注意します
ラック脚は点で荷重がかかり、床に局所的な圧力が発生します。機械の据え付けも同様で、振動が加わる場合はさらに条件が厳しくなります。こうした場所では、樹脂モルタルなど厚みと強度を出しやすい工法を検討したり、ベースプレートで面荷重に変えたりする考え方が有効です。耐荷重は床全体の平均ではなく、弱い一点で決まることがある点に注意が必要です。
- 温度差や熱水や薬品など環境条件も同時に確認します
温度差が大きい場所や、熱水を流す場所、薬品が落ちる可能性がある場所では、塗膜の選定が変わります。たとえば熱水に弱い材料を選ぶと、荷重以前に膨れや劣化が起きることがあります。薬品も同様で、耐薬品性が足りないと表面が軟化して摩耗が進みやすくなります。耐荷重だけで材料を決めず、環境条件をセットで確認するのが安全です。
- 厨房や冷凍庫は滑りやすさと衛生面も一緒に見ます
厨房は水や油が床に落ちやすく、滑りやすさの管理が重要です。さらに清掃性や衛生面も求められます。冷凍庫は低温下で施工性や硬化性が課題になり、結露や霜も考慮が必要です。こうした場所では、耐荷重だけでなく、防滑性、耐熱水性、低温での硬化などの条件を同時に満たす必要があります。現場の困りごとを先に言語化しておくと材料選びがぶれません。
■ 用途別に選びやすい塗床材の目安
塗床材は種類が多く、名前だけでは違いが分かりにくいと思います。ここでは用途別に検討しやすい目安をまとめます。実際には下地の状態や工期条件も絡むため、あくまで選定の入り口として使ってください。
- エポキシは強度と耐久のバランスを取りやすいです
エポキシ系は硬さと強度を出しやすく、工場や倉庫など幅広い用途で検討されます。塗り方も薄膜から厚膜まで選択肢があり、必要な性能に合わせやすいのが特徴です。一方で、温度変化が大きい場所や、熱水がかかる環境では別の材料が向くことがあります。荷重と環境条件を整理したうえで、厚みや仕上げを決めると失敗が減ります。
- 水性硬質ウレタンは耐熱水性が必要な場所で検討します
厨房や食品工場など、熱水洗浄がある現場では耐熱水性が重要になります。水性硬質ウレタンは、こうした条件を想定して検討されることが多い材料です。臭いが気になる環境でも選びやすい場合があります。床の使い方としては、熱水だけでなく油や洗剤も関係するため、清掃方法まで含めて相談できると安心です。
- MMAは短工期が必要な現場で候補になります
稼働を止められる時間が短い現場では、硬化が早い材料が助けになります。MMAは施工後の使用開始までの時間を短くしやすく、夜間工事や休日工事などで検討されます。低温でも硬化しやすいタイプがあるのも特徴です。ただし現場条件によっては換気や臭いへの配慮が必要な場合があります。工期優先のときほど、下地処理をどこまで行うかの見極めが大切です。
- 樹脂モルタルは段差解消や高い強度が欲しい時に向きます
段差がある床や、欠損がある床を整えながら強度も確保したい場合は、樹脂モルタルが選択肢になります。厚みを確保しやすく、局所的な荷重がかかる場所でも検討しやすいです。ラック脚の周りや、フォークリフトの旋回部など、負担が大きい場所を重点的に強くしたいときにも考え方として合います。下地補修と一体で計画すると効果が出やすいです。
■ 耐荷重を満たすための確認項目と進め方
耐荷重で失敗しないためには、最初の条件整理と現地確認が重要です。材料だけで決めると、現場の運用とずれてしまうことがあります。担当者の方が社内で整理しやすいように、進め方を順序立ててまとめます。
- 必要な耐荷重は車両重量だけでなく積載と運用で決めます
フォークリフトの自重だけでなく、最大積載時の重量を想定する必要があります。さらに、同じ機種でも走行頻度、旋回の多さ、停止位置が固定かどうかで床への負担は変わります。ラックの増設予定や機械更新の予定があるなら、それも条件に入れておくと後戻りが減ります。耐荷重は将来の運用も含めて決めるのが現実的です。
- 現地調査では床の劣化と含水と汚れを確認します
現地では、ひび割れ、欠損、段差、発塵の有無を確認します。油が染みている場所や、薬品が落ちる可能性がある場所も重要です。含水が多いと施工後の膨れにつながるため、乾き具合の確認も欠かせません。床の状態が分かると、下地処理の範囲や補修の必要性が見えてきます。ここが曖昧なまま進むと、工事中に追加が出やすくなります。
- 下地処理の範囲と補修の要否を先に決めると安心です
研削や研磨をどこまで行うか、ひび割れ補修をどうするか、目地をどう納めるかを先に決めると、耐荷重の安定性が上がります。部分的に状態が悪い場合は、全面を同じ仕様にせず、重点箇所を厚くするなどの考え方もあります。下地処理は省くかどうかではなく、必要な範囲を見極めることが大切です。
- 稼働を止められる時間に合わせて工法と材料を選びます
工場や倉庫は止められる時間が限られることが多いです。全面を一度に施工するのか、区画を分けて施工するのかで選ぶ材料も変わります。硬化時間が短い材料を選ぶ場合でも、下地処理や補修の時間は別で必要になります。稼働条件と品質の両立には、工程の組み立てが重要です。無理のない範囲で現場に合うやり方を選ぶのが現実的です。
■ 株式会社レジンテクニカが大切にしている下地処理と施工体制
耐荷重を安定させるには、材料選びだけでなく下地処理の質と現場のすり合わせが欠かせません。株式会社レジンテクニカでは、床工事に特化した経験を活かし、現場条件に合わせた提案と施工を行っています。下地処理を記事の中でも重視しているのは、ここが仕上がりを左右しやすいからです。
- 名古屋市を中心に塗床工事と床面研削や研磨まで自社施工で対応します
塗床は塗る工程だけでなく、研削や研磨、撤去など下地を整える工程が品質に直結します。株式会社レジンテクニカは、名古屋市を中心に床面研削や研磨を含めて自社施工で対応しています。下地処理と塗床を同じ目線で管理できるため、現場の状態に合わせて必要な処置を選びやすい体制です。床の劣化が進んでいる場合でも、撤去や研磨から相談できます。
- 代表が打ち合わせや現場確認に伺い用途に合う材料を提案します
床は用途によって求める性能が変わります。フォークリフトの走行、厨房の熱水、冷凍庫の低温など、条件が違えば選ぶ材料も施工の要点も変わります。株式会社レジンテクニカでは、代表自ら打ち合わせや現場確認に伺い、使い方に合う材料や工法を提案しています。現場の困りごとをその場で共有できると、仕様のずれが起きにくくなります。
- 工場や倉庫や店舗など稼働条件に合わせて工期も相談できます
工場や倉庫は稼働を止めにくく、店舗も営業との調整が必要です。株式会社レジンテクニカは塗床工事の経験を積み重ねており、現場の稼働条件に合わせた工期の相談が可能です。材料によっては短い時間で使えるようにする選択肢もあります。無理に急がず、必要な下地処理を確保しながら、現実的な工程を一緒に考えていく姿勢を大切にしています。
■ まとめ
床塗装の耐荷重は、塗膜の強さだけで決まるものではありません。下地コンクリートの強度や劣化状況、荷重が点でかかるのか面でかかるのか、目地やひび割れや段差といった弱点の有無が組み合わさって結果が変わります。だからこそ、研削や研磨で脆弱層を落とし、含水や油分や粉じんを管理して密着を確保する下地処理が重要です。ここを省くと、剥がれや浮き、摩耗の進行、割れの表面化が起きやすく、補修回数が増えて稼働停止の負担につながることもあります。まずはフォークリフトの運用、ラック脚や機械の据え付け、温度や熱水や薬品の有無など条件を整理し、現地で床の状態を確認してから仕様を決めると安心です。株式会社レジンテクニカでは、床面研削や研磨を含めた下地処理から一貫して対応し、現場の使い方に合う材料選びを大切にしています。耐荷重や下地処理の考え方を現場に合わせて相談したい場合は、こちらからお問い合わせください。お問い合わせはこちら -
2026.02.10
食品工場の床衛生、実は下地処理で差が出る...
床の清掃は毎日しているのに、なぜか汚れが残る。水たまりができて乾きにくい。ひび割れの周りだけ黒ずみが取れない。そんな床の悩み、食品工場では珍しくありません。洗浄や消毒の手順を見直しても改善しないとき、原因が床の表面そのものにある場合があります。とくに見落とされやすいのが、塗床の前に行う下地処理です。この記事では、床衛生が崩れやすい理由を整理しながら、清掃性を高めるための塗床と下地処理の考え方を、現場目線でまとめます。今の床がなぜ扱いにくいのか、手がかりを一緒に探していきましょう。
■ 食品工場で床衛生が重要になる理由
食品工場の床は、製品に直接触れない場所でも衛生管理の要になります。水や油、粉が床に落ちるのは日常で、しかも人と台車とフォークリフトが行き交います。だからこそ床の状態が悪いと、清掃の手間だけでなく、衛生と安全の両方に影響が出やすくなります。ここでは床衛生が重要になる背景を、現場で起きやすいことに絞って整理します。
- 床は汚れが集まりやすく、衛生管理の弱点になりやすい
床は重力の関係で汚れが最終的に集まる場所です。飛散した原料、靴底や車輪で持ち込まれる汚れ、結露水や洗浄水が混ざり、残りやすくなります。壁や機械の上は拭き取りで終わっても、床は広い面積を短時間で処理する必要があり、どうしてもムラが出やすいです。床の材質や表面の凹凸が原因で汚れが残ると、次の清掃でも同じ場所に残渣が溜まりやすくなります。
- 水、油、粉体が混ざる現場ほど床の管理難度が上がる
水だけなら流して乾かす管理が中心になりますが、油が混ざると話が変わります。油膜が残ると洗剤が効きにくくなり、さらに粉体が付着するとペースト状になって固着しやすいです。排水口付近や充填機周り、揚げ物や調理ラインの周辺は、こうした混合汚れが起きやすい典型です。床の表面が粗いほど汚れが入り込み、洗浄の回数や時間が増えがちです。
- 清掃性が悪い床が、日々の負担とリスクを増やす
清掃性が悪い床は、同じ手順でも時間がかかります。ブラシを強く当て続けることで作業者の負担が増え、床材の摩耗も進みやすくなります。さらに、水たまりが残れば滑りやすさにつながり、転倒やヒヤリの原因にもなります。床衛生は品質管理の話だけでなく、現場の安全と作業のしやすさにも直結する、地味だけれど効く改善点です。
■ 床衛生を落としやすい原因は表面の劣化と微細な凹凸
床が汚れやすい、乾きにくい、臭いが残る。こうした悩みは、清掃のやり方だけでなく床の表面状態が関係していることが少なくありません。見た目には分かりにくい凹凸や、劣化による傷みがあると、汚れが入り込む場所が増えてしまいます。原因を分解して見ると、対策の方向がはっきりします。
- ひび割れ、欠け、摩耗が汚れの入り口になる
コンクリートや既存の塗床が劣化すると、ひび割れや欠けが生じます。そこに汚れや水分が入り込み、清掃しても表面だけがきれいになって内部に残りやすくなります。フォークリフトの旋回が多い場所、台車の通行が集中する通路、荷捌き場の出入口は摩耗が進みやすいです。小さな欠けでも積み重なると、清掃性の差として日々効いてきます。
- 目に見えないピンホールやざらつきが残渣を抱え込む
表面に細かな穴やざらつきがあると、そこが汚れの受け皿になります。見た目は一面でも、触ると引っかかるような感触がある床は要注意です。洗浄水が引かずに残ったり、乾いた後に白っぽい跡が出たりする場合、微細な凹凸に洗剤成分や汚れが残っていることがあります。こうした状態は、清掃の努力が成果に結びつきにくく、現場のストレスにもなりがちです。
- 排水不良や水たまりが衛生面と安全面の両方に影響する
勾配が不足している、排水口までの流れが悪い、段差が邪魔をしている。こうした条件があると水たまりができやすくなります。水が残る時間が長いほど、汚れも滞留しやすく、乾燥が遅れて次の作業に影響することもあります。また、濡れた床は滑りやすく、歩行や台車作業の安全性にも関わります。床衛生の改善では、表面だけでなく水の動きも一緒に見ておくと失敗が減ります。
■ 下地処理で差が出る理由
塗床で清掃性を上げたいと考えたとき、塗料の種類に目が行きやすいです。ただ、実際の仕上がりと耐久性を左右しやすいのは、塗る前の下地処理です。下地が整っていないと、どんな材料を選んでも浮きや剥がれ、凹凸の再発につながりやすくなります。ここでは下地処理が重要になる理由を、現場で起きやすい不具合と結びつけて説明します。
- 下地の状態が悪いと、どんな塗床でも長持ちしにくい
塗床は下地に密着して性能を発揮します。下地が脆く粉を吹いていたり、水分が多かったりすると、塗膜がしっかり付かずに浮きやすくなります。結果として、早い段階で剥がれや欠けが出て、そこから汚れが入り込みます。清掃性を上げるために塗ったのに、汚れの逃げ場が増える。こうした逆転現象は、下地の見極め不足で起きやすいです。
- 汚れ、油分、脆弱部の残りが剥がれや浮きにつながる
食品工場の床は油脂が染み込みやすく、見た目がきれいでも内部に残っている場合があります。油分が残ると塗料が弾かれ、密着不良の原因になります。また、表面だけ硬く見えても、内部が脆い層が残っていると、その層ごと剥がれることがあります。だから下地処理では、洗浄だけでなく研削や研磨で確実に弱い部分を落とすことが重要になります。
- 清掃性は塗料だけでなく、下地の整い方で決まりやすい
清掃性の良し悪しは、表面の平滑性と連続性で決まりやすいです。下地が波打っていたり、補修跡が段になっていたりすると、塗床で覆っても微妙な凹凸が残り、汚れが溜まる場所になります。下地処理で段差や欠損を整え、塗床が均一な厚みで仕上がる状態を作ることが、結果として洗いやすい床につながります。
■ 食品工場の下地処理で確認したいポイント
下地処理は、ただ削って塗る作業ではありません。床の状態を見て、どこまで撤去するか、どの程度整えるかを決めることで、仕上がりと耐久性が変わります。食品工場では油脂や洗剤の影響も受けやすく、一般的な工場より確認項目が増えがちです。現地で押さえておきたいポイントを順番に見ていきます。
- コンクリートの強度と脆弱層の有無を見極める
表面が粉っぽい、削ると砂が出る、叩くと浮いた音がする。こうした兆候がある場合、脆弱層が残っている可能性があります。脆弱層の上に塗床をしても、土台ごと傷みやすくなります。下地の強度を確認し、必要に応じて研削で健全部まで出す判断が大切です。見えない部分ほど、最初の確認が効いてきます。
- 油脂の染み込みや洗剤成分の影響をチェックする
油が染みた床は、表面を洗っても内部に残っていることがあります。塗床後に浮きが出る原因になりやすいので、油染みの範囲や深さを見て、撤去や下地の含浸処理などを検討します。また、洗剤や薬剤を日常的に使う現場では、成分が床に残っている場合もあります。どんな洗剤を使っているか、どのエリアで濃度が高いかを共有しておくと判断がしやすいです。
- 既存床材の撤去範囲と研削、研磨の必要性を判断する
既存の塗床が残っている場合、部分補修で済むのか、全面撤去が必要かの見極めが重要です。浮きや剥がれが点在している床は、見えている部分だけ直しても周辺から再発しやすいです。研削は密着のための粗しとしても有効で、塗料が食いつく面を作れます。研磨は平滑性を整える目的で使い分けることがあります。
- 段差、欠損、勾配の補修方針を決める
清掃性を上げたいなら、段差や欠損の補修は後回しにしないほうが安心です。段差は汚れの溜まり場になり、モップやスクイジーの動きも止めます。欠損は水が入り、劣化の起点になります。さらに勾配が不足していると水が引かず、乾燥が遅れます。どこまで勾配を直すかは工場の稼働や排水位置にも関わるので、現場条件と合わせて決めるのが現実的です。
■ 清掃性を高める塗床の考え方
塗床は床をきれいに見せるためだけのものではなく、清掃しやすい形に整えるための仕上げでもあります。ポイントは、汚れが溜まりにくい面を作り、洗浄水が流れやすい状態に近づけることです。そのうえで滑りにくさも必要になります。ここでは清掃性を上げるための考え方を、仕様の決め方として整理します。
- 平滑性を上げて汚れの滞留を減らす
清掃性に直結するのは表面の平滑性です。ざらつきが強いと汚れが引っかかり、ブラシの力が必要になります。逆に平滑すぎると滑りやすくなるため、用途に応じた表面仕上げのバランスが大切です。例えば水を多く使うエリアは、水切れを意識した平滑寄りの仕上げが向くことがあります。粉体が多いエリアは、清掃で回収しやすい面の連続性が効きます。
- 継ぎ目や立ち上がりの納まりで洗いやすさが変わる
床の面だけでなく、壁際や設備基礎の立ち上がりが清掃の難所になりやすいです。角が直角のままだと汚れが溜まり、ブラシも入りにくくなります。立ち上がりを設けたり、R形状でつなげたりすると、洗浄がしやすくなります。排水溝周りも同様で、納まりが雑だと水が残りやすいです。清掃性を上げたいときは、見切りや端部の形も一緒に検討すると効果が出やすいです。
- 防滑は確保しつつ、清掃で落とせる表面に整える
滑りにくさを上げるために骨材を強く入れると、凹凸が増えて清掃が大変になることがあります。だから防滑は必要な場所に必要な程度で入れる考え方が現実的です。例えば通路と作業エリアで仕上げを変える、濡れやすい場所だけ防滑を強めるなど、エリア分けが有効です。清掃で落とせる範囲の凹凸にとどめることが、日常管理の負担を減らします。
■ 食品工場で選びやすい塗床材と使い分けの目安
塗床材は種類が多く、カタログだけでは判断しにくいです。食品工場では水、油、熱水、薬剤、低温など条件が重なりやすいので、材料の得意不得意を踏まえて選ぶ必要があります。ここでは代表的な塗床材について、向く場面と注意点を目安としてまとめます。最終判断は現地の床状態と運用条件に合わせるのが安全です。
- エポキシ系が向く床と注意点
エポキシ系は工場床で使われることが多く、耐摩耗性や強度面で選びやすい材料です。台車やフォークリフトの走行がある床で検討されることがあります。一方で、熱水が頻繁にかかる場所や急激な温度変化がある場所では、条件によっては負担が大きくなることがあります。水や熱の使い方、洗浄温度、乾燥の頻度など、運用面の情報が材料選定の助けになります。
- MMAが向く床と短工期が必要な場面
MMAは硬化が早く、短い時間で歩行可能になるタイプがあります。工場を止めにくい、夜間や休日の限られた時間で仕上げたい、といった条件で検討されます。また低温下でも硬化しやすい材料があり、冷蔵、冷凍環境での選択肢になることがあります。注意点としては、施工時の臭気や換気、周囲への配慮が必要になる場合があるため、稼働状況と合わせて確認します。
- 水性硬質ウレタンが向く床と耐熱水性が求められる場面
水性硬質ウレタンは、熱水や洗浄が多い環境で検討されやすい材料です。厨房や食品工場で、耐熱水性や衛生面を重視したいときに候補になります。水性で臭気が抑えられる傾向がある点も、稼働しながらの工事では気になるポイントです。ただし、下地の水分状態や施工条件によって仕上がりが左右されるため、下地処理と現地確認がより重要になります。
- 低温環境や冷凍、冷蔵エリアでの考え方
冷凍、冷蔵エリアは温度が低く、結露や霜の影響も受けやすいです。材料が硬化しにくい、乾燥しにくい、施工中に水分が出るなど、常温とは違う前提で考える必要があります。低温でも硬化する材料を選ぶことに加え、施工時の温度管理や結露対策、下地の状態確認が欠かせません。床の滑りやすさも変わるため、防滑の度合いも含めて検討します。
■ 工事計画で押さえるべき現場条件
材料と下地処理の方向が決まっても、工事計画が現場に合っていないとトラブルになりやすいです。食品工場では稼働停止が難しい、衛生区画がある、臭気や粉じんに配慮が必要など、制約が多い傾向があります。ここでは設備課や工務の担当者が事前に整理しておくと、打ち合わせが進めやすくなるポイントをまとめます。
- 稼働を止めにくい工場での施工時間の考え方
ラインを完全停止できるのか、部分停止で回せるのかで計画が変わります。区画を分けて順番に施工する場合、段差や動線の切り替えが発生するので、安全対策も含めて検討が必要です。短時間施工が可能な材料を選ぶことも一つですが、下地処理の時間は削りにくいことがあります。どこを優先するかを整理しておくと、現実的な工程が組みやすくなります。
- 臭気、乾燥時間、養生の確認ポイント
塗床材によって臭気の出方や換気の必要性が変わります。食品を扱う環境では、施工エリアの隔離や空調の扱い、臭気が製品や包材に影響しないかの確認が大切です。また、乾燥時間や硬化時間は、歩行可能、台車可能、フォークリフト可能など段階があります。いつから何ができるかを事前に確認し、養生範囲と期間を明確にしておくと運用が乱れにくいです。
- 搬入動線とフォークリフト荷重への配慮
材料や機材の搬入経路、施工中の通行止め範囲、フォークリフトの迂回路を決めておく必要があります。床は面でつながっているので、一部の工事が全体の物流に影響しやすいです。フォークリフトの荷重や旋回の多い場所は摩耗が集中するため、仕様を強める、補強層を検討するなどの判断材料になります。現場の使い方を共有するほど、無理のない仕様に近づきます。
- 施工後の清掃手順とメンテナンスの整え方
塗床後は、初期の清掃方法や洗剤選びが重要です。硬化が進むまで強い洗浄を避けたほうがよい場合もあります。使用してよい洗剤の種類、ブラシの硬さ、洗浄温度の目安など、運用側が迷わない形で整理しておくと安心です。また、剥がれや欠けが起きたときの応急対応を決めておくと、劣化の広がりを抑えやすくなります。
■ 株式会社レジンテクニカができること
床衛生の改善は、材料選びだけでなく下地の見極めと施工の丁寧さが効いてきます。株式会社レジンテクニカでは、名古屋市を中心に工場や倉庫、店舗などの床工事を行ってきた経験を活かし、現場条件に合わせた提案と施工を行っています。ここでは、対応できる内容と相談の進め方を簡単にご紹介します。
- 下地処理から自社施工で、床の状態に合わせて提案します
床は現場ごとに傷み方が違い、油の染み込みや脆弱層の有無も変わります。当社は下地処理から自社で施工しているため、研削、研磨、撤去、補修まで一貫して判断しやすい体制です。塗床の前段階を丁寧に行うことで、密着不良や早期の剥がれを減らし、清掃性が続きやすい床を目指します。
- 塗料の特性を踏まえ、用途に合う材料を選びます
食品工場では耐熱水性、耐薬品性、低温対応、防滑など、求める性能がエリアごとに違います。当社ではエポキシ、水性硬質ウレタン、MMAなどを扱っており、使い方に合わせて材料を選定します。例えば短い工期が必要な場所、熱水洗浄が多い場所、冷凍、冷蔵の場所など、条件を整理しながら無理のない仕様をご提案します。
- 代表が打ち合わせや現場確認に伺い、認識違いを減らします
床工事は、図面だけでは分からない段差や水の流れ、汚れの溜まり方が重要になります。当社では代表自ら打ち合わせや現場確認に伺い、現場の運用や困りごとを直接伺うことを大切にしています。伝達の行き違いを減らし、必要な補修範囲や優先順位を一緒に整理しやすくなります。
- 愛知県内の工場、倉庫の床工事に対応します
愛知県内で、食品会社、自動車関連、物流、運輸などの工場や倉庫床に対応しています。塗床工事だけでなく、段差解消、床面研削、研磨、既存床材の撤去にも対応可能です。床工事を専門に扱っているため、床特有の劣化や動線条件を踏まえたご相談がしやすいと思います。
■ まとめ
食品工場の床衛生は、清掃の手順だけでなく床そのものの状態に左右されます。ひび割れや摩耗、目に見えない凹凸、水たまりがあると、汚れが残りやすくなり、日々の清掃負担と衛生リスクが積み上がります。塗床で清掃性を高める考え方は有効ですが、実際に差が出やすいのは下地処理です。油分や脆弱層を残さず、段差や欠損、勾配を整えることで、塗床の密着と平滑性が安定しやすくなります。材料はエポキシ、MMA、水性硬質ウレタンなどから、熱水、低温、短工期といった条件に合わせて選ぶのが近道です。現地の床は状態が一つとして同じではないため、判断に迷う場合は床工事の経験がある会社に相談すると安心です。株式会社レジンテクニカでは下地処理から自社施工で対応し、現場条件に合わせて無理のない仕様をご提案しています。床衛生の改善を検討中でしたら、まずは状況を共有いただければと思います。お問い合わせはこちら
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